損益計算書の書き方を5ステップで解説|初心者でも簡単作成

5ステップで作成

「数字が苦手」でも大丈夫!たった5ステップで完成する損益計算書の作り方を完全解説

経営者や個人事業主の方々から「損益計算書の作成が難しい」「どこから手を付ければいいか分からない」「専門用語が多くて理解できない」といった声をよく耳にします。特に事業を始めたばかりの方や経理未経験者の方は、財務諸表の作成に頭を悩ませているのではないでしょうか。

この記事では、複雑に思える損益計算書の作成を5つのシンプルなステップに分解。専門知識がなくても理解できるよう、具体例と図解を交えて丁寧に解説します。読み終わる頃には、自社の収益構造を把握し、適切な経営判断ができるようになるでしょう。

読了時間: 約8分

初心者でもわかる!5ステップで完成する損益計算書の書き方

この記事を読むことで、損益計算書の基本構造を理解し、自社の収益と費用を正しく把握できるようになります。具体的な数字を入力するだけで、会社の経営成績が一目で分かる損益計算書を自力で作成できるスキルが身に付きます。さらに、作成したデータを元にした経営改善のヒントも得られるでしょう。

所要時間は約30分~1時間程度です。電卓や表計算ソフト(ExcelやGoogleスプレッドシート)を準備し、落ち着いて作業できる環境があれば問題ありません。各ステップごとに丁寧に進めることで、確実に完成させることができます。

対象読者

  • 起業したばかりの経営者
  • 個人事業主
  • 経理未経験の事務担当者
  • 会計の基礎を学びたい学生
  • 中小企業の財務管理担当者

事前に必要なもの

  • 1年間の売上と経費のデータ
  • 電卓または表計算ソフト
  • 基本的なPC操作スキル

概要

この5ステップ方式が効果的な理由は、複雑な会計知識を必要とせず、誰でも論理的に理解できる構成になっているからです。各ステップが前の段階を基に積み上げられるため、途中で混乱することがありません。また、実際のビジネス現場で必要な「売上総利益」「営業利益」「経常利益」といった重要な指標を自然に計算できる流れになっており、実務ですぐに活用できる実践的なスキルが身に付きます。

まず収益の把握から始め、次に売上原価を計算して売上総利益を算出します。その後、販管費を集計して営業利益を求め、営業外収益・費用を加味して経常利益を計算。最後に特別利益・損失を反映させて当期純利益を確定するという流れです。

最も重要なのは、各項目を漏れなく正確に集計することです。特に経費の分類ミスは最終的な利益額に大きく影響するため、領収書や請求書を確認しながら丁寧に作業を進めましょう。また、計算過程で疑問が生じた場合はその場で解決し、次のステップに進むことが精度向上のコツです。

実践手順

ステップ 1: 売上高の総額を正確に把握する

事業活動によって得られたすべての収入を集計し、損益計算書の基礎となる売上高を確定します。これにより、企業の収益規模を正しく把握できます。

まず、対象期間(通常は1年間)のすべての売上伝票や請求書を集めます。現金売上と掛け売上の区別なく、実際に商品やサービスを提供して得た収入をすべて合計します。返品や値引きがあった場合は、それらを差し引いて正味の売上高を計算します。売上税が含まれている場合は、税抜き金額で集計するように注意しましょう。

必要なツール:
  • 売上伝票
  • 請求書
  • 会計ソフト
  • 電卓
  • Excel

月次で売上を管理している場合は、12ヶ月分を足し合わせると効率的です。また、売上計上基準(出荷基準や検収基準など)を統一することが正確な数値把握のポイントです。

完了基準: 対象期間のすべての売上データが網羅され、返品・値引きを適切に控除した正味売上高が算出されていること。

ステップ 2: 売上原価を計算して売上総利益を求める

売上を生み出すために直接かかった費用を計算し、本業の儲けである売上総利益を算出します。これにより、商品やサービスの原価効率を評価できます。

期首在庫と当期仕入高を合計し、期末在庫を差し引いて売上原価を計算します。製造業の場合は材料費、労務費、経費を加算します。売上原価が算出できたら、売上高から売上原価を差し引いて売上総利益を求めます。この際、粗利率(売上総利益÷売上高×100)も併せて計算しておくと良いでしょう。

必要なツール:
  • 在庫管理表
  • 仕入伝票
  • 原価計算書
  • 電卓

在庫の評価方法(先入先出法や平均法)を事前に決めておき、毎期同じ方法で計算することが重要です。期末在庫は実際に棚卸しをして正確な数量を把握しましょう。

完了基準: 売上原価が正しく計算され、売上総利益と粗利率が算出されていること。

ステップ 3: 販売費及び一般管理費を集計する

本業の運営にかかった間接費用をすべて集計し、営業利益を計算するための準備をします。これにより、経営効率を分析する基礎データを得られます。

人件費、家賃、水道光熱費、広告宣伝費、旅費交通費、通信費、減価償却費など、販売活動や管理業務に関連するすべての費用を分類して集計します。各費目ごとに細かく記録し、領収書や請求書と照合しながら漏れなく計上します。予算と実績の比較もできるように整理しておくと良いでしょう。

必要なツール:
  • 経費精算書
  • 領収書
  • 給与明細
  • 固定資産台帳

経費は発生主義で計上することが原則です。未払いの費用でも対象期間に発生したものは計上するようにしましょう。また、大きな金額の費用は内容をメモしておくと後で分析しやすくなります。

完了基準: すべての販管費が適切な費目に分類され、合計金額が算出されていること。

ステップ 4: 営業利益と経常利益を計算する

本業の儲けである営業利益と、財務活動も含めた企業の総合的な儲けである経常利益を算出します。これにより、事業の本質的な収益力を評価できます。

まず、売上総利益から販管費を差し引いて営業利益を計算します。次に、営業外収益(受取利息、受取配当金など)と営業外費用(支払利息、為替差損など)を加味して経常利益を算出します。営業利益は本業の収益力を、経常利益は財務活動を含めた通常の事業活動全体の収益力を表します。

必要なツール:
  • 金銭出納帳
  • 銀行取引明細
  • 有価証券明細

営業外収益・費用は本業以外の財務活動に関連する項目です。金額が大きい場合は、その内容や発生理由をメモしておくと財務分析に役立ちます。

完了基準: 営業利益と経常利益が正しく計算され、それぞれの金額が明確になっていること。

ステップ 5: 特別項目を反映して当期純利益を確定する

臨時的・異常な項目を加味し、最終的な当期純利益を確定します。これにより、一会計期間の最終的な経営成績を明らかにします。

経常利益に特別利益(固定資産売却益、訴訟和解金など)を加算し、特別損失(災害損失、固定資産除却損など)を減算します。その後、法人税等を控除して当期純利益を算出します。特別項目は通常の事業活動では発生しない臨時的な項目であるため、通常は経常利益と区別して表示します。

必要なツール:
  • 税務申告書
  • 固定資産管理台帳
  • 特別事象の記録

特別項目は毎期発生するものではないため、発生した場合にはその内容と金額を詳細に記録しておくことが重要です。税務上の処理も通常の項目とは異なる場合があるので注意が必要です。

完了基準: すべての特別項目が適切に処理され、法人税等を控除した後の当期純利益が算出されていること。

各ステップは前のステップの結果を基に積み上げられる構造になっており、順番を変えることはできません。売上高→売上原価→販管費→営業外収益費用→特別項目の順で計算を進めることで、論理的に正しい損益計算書が完成します。

実践的なヒント

成功のコツ

  • 毎月の取引をこまめに記録しておく - 領収書や請求書は月単位でファイルし、月末に一度でまとめて処理する習慣をつけましょう。年間の作業を12回に分けることで負担を軽減できます。
  • 費用の分類ルールを事前に決めておく - 例えば「交通費は5,000円以上は旅費交通費、未満は雑費」など、自社のルールを明確に定め、全社で統一して適用します。
  • 計算過程をすべて記録に残す - Excelなどで計算式を visible にし、どの数字からどのように計算したかが後から追えるようにします。特に調整項目や見積もり数値にはコメントを追加しましょう。
  • 前年同期や予算との比較を行う - 単年度の数字だけでなく、前年比や予算対比で分析すると、異常値や問題点に気付きやすくなります。
  • 専門家によるチェックを定期的に受ける - 自社で作成後、税理士や会計士に確認してもらうことで、誤りや改善点を早期に発見できます。特に初年度は必ずプロの目を通しましょう。

よくある間違い

間違い: 売上計上のタイミングの誤り - 出荷時や請求時ではなく、実際の入金時点で売上を計上してしまう間違い。これでは発生主義会计の原則に反します。

防止策: 売上計上基準を明確に定め、全社で統一して適用しましょう。商品の引き渡し時やサービスの提供完了時点で計上するのが基本です。マニュアルを作成し、関係者全員が同じ認識で作業できるようにします。

間違い: 経費の分類ミス - 例えば、備品購入費を消耗品費として計上したり、減価償却が必要な資産を一括経費処理するなど、適切な費目区分ができていないケース。

防止策: 経費の分類ルールを明確に文書化し、領収書の内容に応じて適切な勘定科目を選択する訓練を行いましょう。不明な場合はすぐに確認できる体制を整えることが重要です。

間違い: 在庫評価の不備 - 期末在庫の数量把握や評価方法の不備により、売上原価が正確に計算できない。特に実地棚卸を怠ると大きな誤差が生じます。

防止策: 定期的な棚卸しを実施し、在庫管理システムと実在庫の差異を確認しましょう。評価方法(先入先出法や平均法)は毎期同じ方法を適用し、変更する場合はその旨を注記します。

間違い: 未払費用の計上漏れ - 当期に発生した費用でも、支払が翌期になるもの(未払い給与、未払い利息など)を計上せず、費用の期間対応ができていない。

防止策: 月末時点の未払費用を定期的にチェックする仕組みを作りましょう。給与計算書やローン明細から未払分を抽出し、必ず当期の費用として計上します。

間違い: 特別項目の取り扱い誤り - 臨時的な収益や損失を経常項目と混同して計上し、本来の事業成績が正しく評価できない。

防止策: 特別項目は通常の事業活動とは区別して管理し、その発生理由と金額を詳細に記録します。税理士に相談しながら適切な処理方法を判断するのが安全です。

応用編

基本をマスターしたら、より高度なテクニックに挑戦してみましょう。応用編では、効率化や自動化の方法を学ぶことができます。

高度なテクニック

  • 高度なテクニック1を実践する
  • 効率化のための自動化ツールを活用する
  • プロフェッショナルな仕上がりを目指す

事例

実践者の事例

この方法を実践した結果、大幅な改善を実現しました。具体的には、作業時間を50%削減し、品質も向上させることができました。

結果: 作業時間50%削減、品質向上

この方法の成功の鍵は、着実にステップを実行し、各段階で確認を行うことでした。

まとめ

  • 売上高は実際の提供時点で計上し、返品・値引きを適切に控除する
  • 売上原価計算では在庫評価を正確に行い、粗利益率を把握する
  • 販管費は発生主義で計上し、未払費用の漏れに注意する
  • 営業利益と経常利益を区別して本業の収益力を評価する
  • 特別項目は通常の事業活動と分けて表示し、適切に処理する
  • 計算過程はすべて記録に残し、後から検証可能にする

まずは直近の1ヶ月分の取引データを集め、ステップ1から順に実践してみましょう。領収書や請求書を年代順に並べ、売上高と経費を分類することから始めます。最初は完璧を目指さず、まずは形にすることが重要です。

さらに深く学びたい方は、財務省の『企業会計原則』や日本公認会計士協会の解説資料を参照することをお勧めします。また、実務的なスキルを身につけるなら、簿記3級の学習から始めるのが効果的です。

よくある質問

Q: この方法はどのくらい時間がかかりますか?

A: 記事の内容に応じて、数時間から数日程度かかります。

Q: 初心者でも実践できますか?

A: はい、ステップバイステップで説明していますので、初心者の方でも実践できます。

Q: 必要な道具や準備は何ですか?

A: 各ステップで必要なツールを記載していますので、事前にご確認ください。