ビジネスが加速!ダイレクトレスポンスマーケティングとは?
「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」(DRM)とは、日本がデフレ経済(物の値段がどんどん下がって節約志向で何も売れない時代)で苦しんでいる中、神田昌典(かんだまさのり)氏によって、1990年台後半に新しい企業マーケティングの方法として日本に広がり始めました。
当時、営業といえば気合一発の飛び込み営業やルーチンワークのルート営業ばかりでしたが、そんな中でDRMはそれまでの営業方法を一変させる方法として迎え入れられました。
インターネットの本格的普及もありDRMはますます多くの企業に実践されています。
Contents
ダイレクト・レスポンス・マーケティングはどんなマーケティング手法なの?
一言でいえば、ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)とは「関係性構築ビジネスを作るための仕組み」です。
「関係性構築ビジネスを作るための仕組み」とは文字通り、お客様と信頼関係を築きながらビジネスを構築するための仕組みづくりです。
- グーグルで頻繁に検索されるような検索語を意識
- メール広告やWebサイトで見込み客に情報発信
- 繰り返し商品サービスの理解を促して教育を進める
- 最終的に販売するサービス・仕組み
のことを指します。
大企業のイメージ広告などではテレビCMなどでインパクトのある印象を与えて消費者を購買へと一気に誘導しますが、DRMではターゲットを絞って顧客をじっくりと購買へと育てていく方法なので少予算でも可能で、中小企業のマーケティングにマッチしているといえるでしょう。
また、テレビCMなどのマス広告では費用対効果が明確ではありません。
数千万円の費用を使ってテレビCMを流して確かに売上が上がったとしても、広告費に足して倍の予算を割いても売上が2倍になるとは限りません。
これに対してDRMは・費用対効果が非常に明確です。
たとえば、DRMの手法でマーケティングに100円費やしたらその100円が間違いなく速やかに200円になり、消費者の教育が進むに連れて2000円の利益を生むことがその実現タイミングとともにイメージできるのです。
このようにDRMではマーケティングの効果を計測・改善できることが大きな強みになっています。
WebサイトへのアクセスであればGoogle Analyticsなどを使ってページビューやコンバージョンレートが無料で測定できますし、A/Bテストを行えばどういう手法が効果のある方法なのかも明確にわかります。
こうしてマーケティングの効果を明確な数字として測定することにより、どこまでも改善することが可能になります。
このため、
- 結果が良ければ、増やす
- 結果が悪ければ、やめてしまうか、改善する
というアプローチが可能になります。
マス広告の場合にはいったん大きな予算を使ってテレビCMを打ってしまった場合には、その結果にかかわらず契約の数クールの広告枠がおさえられてしまうので、仮にキャンセルなどをすれば莫大な違約金を請求されてしまいます。
こうした点から考えて、少額でスタートでき、柔軟に軌道修正ができるDRMは中小企業にぴったりだといえます。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングは既存のマーケティングとどこが違う?
DRMは文字通り「顧客にダイレクトにアプローチして反応を得るという方法」です。
それまでのマーケティング方法は、
- 大企業であればテレビコマーシャル
- 中小の店舗であれば新聞の折込広告
などが主流でした。
テレビコマーシャルは何百万から千数百万人、チラシを使った場合には規模は小さくなりますが数千部から数万部と、不特定多数の人にメッセージを発信するのが特徴です。
この中からCMや折込広告に反応してくれた人が、実際に商品を購入してくれるわけですが、購入時もCMをみたから、とかチラシを見たからというデータ自体は取得ししていませんでした。
いわゆる流しっぱなし、配布しっぱなしというのがこれまでのマーケティングの特徴だったわけです。
その意味では、封書やはがきなどのダイレクトメールも、一見するとダイレクトに消費者に届いているように見えて、「1000通送って3通くらい反応があればいいや」(これを千三=せんみつ の法則といいます)というDMを打ちっぱなしの状態が普通だったので、神田昌典氏の広めたDRMとは似て非なるものでした。
DRMが広告の流しっぱなしでないとすれば、それはいったいどういう方法なのでしょうか?これはDRMの流れを理解するとすぐにわかります。
DRMの流れ
- 商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める
- 見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう
- クライアントに繰り返しアプローチして多種多様な製品・サービスを購入してもらう
既存のマーケティング手法では、最初に見込み客を集めるということをせずに、いきなり不特定多数に向かって大規模な広告を打ちます。
したがって、反応があったとしてどんな人、だれが反応を示してくれたかが全くわからないので、その後の作戦のたてようがないのです。
DRMではまず見込み客を集め、メールアドレスの1つだけでも良いのでその人を特定できる情報を保持することを絶対条件とします。
これによって、最初なメールアドレスだけだったものがそこに徐々に段階を踏んで個人情報や興味関心を加えていき、最終的に各種のデータがひも付けされた有益なデータが出来上がるのです。
ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の歴史とは?
先ほど日本では、不況まっただ中の1990年代に神田昌典氏によってDRMが広められたと書きました。
広告を打ちっぱなしのマスマーケティングに対して、当時は誰も聞いたことがない
- 「セールスレター」
- 「ニュースレター」
といったダイレクトにアプローチする方法が提唱され、それを試してみた中小企業からは即効性のある方法として認められて爆発的に普及し、数多くの企業が実践するようになりました。
それでは、神田氏が広めたDRMそのものは、いつごろどこで誕生したのでしょうか。
1800年代:アメリカにて
まだインターネットもなかった時代、1800年台にDRMの考え方はアメリカで生まれました。
考え出したのはアーロン・モンゴメリー・ワードという日用品の仲介業者でした。
交通機関も発達していなかった時代、国土の広いアメリカでは当然の事ながら、田舎の人たちが日用品を買うにはかなりの遠出が必要でした。
それだけでなくアーロン・モンゴメリー・ワードと同業者である日用品の仲介業者の数は非常に多く、一般的な消費者にとってはどの業者を選んだら得かということも分からず、業者にいいように値段を決められていたという事情もありました。
こうした状況の中で、アーロン・モンゴメリー・ワードは自分から買ってくれるならば、わざわざ遠くから実際に買いに来なくてもメールによる注文で直接販売する、という方法を提案しました。
カタログで注文したい商品をセレクトして、そのまま郵便で注文してもらうという方法です。
これが広い身でDRM、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの始まりとなりました。
1920年代:アメリカにて
1920年代にはこのアーロン・モンゴメリー・ワードの始めた初期のDRMが「通販」という形でアメリカに発展していきました。
規模も大きくなってきて、
- 新聞に広告を出す
- はがきで商品購入を申し込む
という方法が確立されました。
また同時期にアメリカで一般家庭に電話が普及し始めて、手紙や新聞以外にも電話によるDRMが発展していきます。
こうした状況を整理したのが、世界有数のダイレクトマーケティングエージェンシーであるワンダーマン社の創立者、レスター・ワンダーマンでした。
こうした直接販売でものを買ってもらうための広告が、一般的な大量消費を目的としたマス広告とは違い、「科学的(再現性のある)な広告原理に基づいた効率的な販売方法」であるとしました。
1990年終わり:日本にて
これが1961年のことですがそこから約40年ほどたって1990年代の終わり、経営コンサルタントの神田昌典氏が日本の市場に合った形でDRMを日本に広めます。
国土の広いアメリカという条件は違っていましたが、当時ルートセールスが当たり前だった当時の日本にとってレスター・ワンダーマンのいう「科学的(再現性のある)な広告原理に基づいた効率的な販売方法」は爆発的に受け入れられました。
そして、米国で電話が初期DRMの普及に貢献したように、日本ではインターネットの普及が日本版DRMの普及に大貢献します。
これが今日一般的に行われている検索エンジンのGoogleやWebサイト、メールを駆使したDRMとなって今日に至っているのです。
購入履歴や検索履歴などから、より顧客一人ひとりのニーズを企業側が把握しやすくなった今日、さらにDRMは進化を遂げていくことが期待されます。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングの手順はどうなっているの?
先ほどご紹介したDRMの方法再度確認して詳しく見ていきましょう。
DRMの流れ
- 商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める
- 見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう
- クライアントに繰り返しアプローチして多種多様な製品・サービスを購入してもらう
テレビコマーシャルや折込チラシ、封書やはがきによるダイレクトメールと比較すると、その特徴がハッキリわかります。
DRMでは「広告を流しっぱなし、出しっぱなし、送りっぱなしにしない」というのが特徴になります。
それではそれぞれの流れを詳しく解説していきます。
商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める
まず1の「商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める」の時点で、顧客(まだ見込み客ではあるにせよ)が特定されています。
この時点ではまだ年令や性別年収や興味などの個人データは取得できていなくてもいいのです。
関係が深まるにつれてだんだんと、個人情報を充実させていけばやがてやがて立派なハウスリストになるからです。
最初はメールアドレスだけでも構いません。
そのメールアドレスに対してプレゼント付きアンケートや、特典付きの無料セミナーなどを開催して、その時にプレゼント送付先の住所を書いてもらったり、無料セミナーに来てもらった時に名刺をもらったりすれば、メールアドレスだけのデータだったのに一気に個人情報が充実します。
これまでのテレビコマーシャルや折込チラシ、封書やはがきによるダイレクトメールでは「広告を流しっぱなし、出しっぱなし、送りっぱなしにしない」となっているので、こうした「だんだんと個人情報を充実させていく」という方法が取れないわけです。
見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう
この状態になれば、もう「ただメールアドレスをもらっただけで何かいいことあるの?」と疑問を持つ人はいないでしょう。
いったんこうやってメールアドレスから一歩進んだ関係構築の糸口が見つかれば、2の「見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう」までの距離はそれほど遠くありません。
お客様は、なにか特定の「物」や「サービス」が欲しいのではなく、より正確には自分の抱えている「問題」を解決したがっている、こう考えるのがDRMの基本的な思考方式です。
例えばドリルを買いたいと思っている人は、ドリルそのものがほしい訳ではありません。ドリルを買ってきて机の上において眺めて満足している人はいないでしょう。
つまり、ドリルを売るには「このドリルを使って、こうやって穴を開けたらあなたが悩んでいることは解決できるんですよ」ということを納得させてあげることが必要なのです。
- 高いところの穴を開けたい
- マンションなので静かに穴を開けたい
- 非力な女性でも穴を開けたい
- 硬い材質に穴を開けたい
・・・でもどうしたらいいのだろう・・・普通の格安ドリルではダメっぽい・・・困った・・・。
こう考えている人に対して、ドリルでの壁の明け方のコツなどを教えてあげて、最終的に「私共の商品ならお客様の悩みを解決できます」という事実を提示して納得してもらうわけです。
この時、お客様は「これこそ私の求めていたものだ!」と信頼をしてあなたの商品を買ってくれる段階に達しているのです。
クライアントに繰り返しアプローチして多種多様な製品・サービスを購入してもらう
一度信頼をしてくれたお客様は、ドリル以外の製品もあなたから買ってくれる可能性が高くなります。
なぜかといえば、あなたは数多くのドリルを売っている雑貨店の1つではなく、すでにお客様の悩みを解決してあげた特別の存在だからです。
「この間はドリルのことを教えてくれてありがとう・・・。実は穴を開けることではないんだけど他にこんなことに悩んでいるんです。あなたなら良いほうを知っているのではないですか?」
お客様はすでにあなたに対してこういう態度で接してくれる状態です。
そんなお客様に対して、こちらから積極的にアプローチすることも可能です。
一旦信頼関係が出来上がっているので、取り以外の商品についても多種多様な製品・サービスを購入してもらうことが可能です。
DRMはむしろ現場営業マンの営業アプローチに似ている
DRMは最新のマーケティング手法なので、イメージだけで敬遠してしまうという中小企業のオーナーさんやBtoBの泥臭い営業で実際に苦労している第一線の営業マンから敬遠されてしまうという面もあります。
しかしこれは大きな誤解というか大変もったいない話なので、よく理解していただきたいのですが、ダイレクト・レスポンス・マーケティングは、むしろ経営や営業の第一線で泥臭いビジネスをしっかりと行っている方々に馴染みのある方法なのです。
DRMはむしろ、涼しい顔をして理論だけならべているマーケティングと反対に位置する方法だといっても良いでしょう。
既存のマーケティングではMBAで習うようなフレームワークを駆使して市場分析を行って莫大な予算をかけてマス広告を打ちます。
大企業が実際にどんな広告にするか決定する過程では、大手の広告代理店を何社も集めて派手なプレゼンテーションを行い、スライドをたくさん使った資料が沢山配られます。
しかし、第一線で活躍している中小企業のオーナーや営業マンの方は、そうしたプロセスを見ていてこう思うのではないでしょうか?
「こんなことに時間とお金をかけている暇があったら、お客様と直接話をして反応を聞いた方が良いのではないか・・・?」
そうです!
まさにその通りで、そんな暇が会ったら「お客様と直接話をして反応を聞く」これがダイレクト(直接)+レスポンス(反応)マーケティングなのです。
ダイレクト・レスポンス マーケティングは机上の空論になりがちな分析思考でなく、具体的に何をしたらお客様の反応が得られるかにフォーカスします。
例えばあなたが新製品の販売促進を考えるとします。マスマーケティングでは先ほど例に上げたように、大手広告代理店が派手なプレゼンテーションでコンペを戦います。
ダイレクト・レスポンス マーケティングではこれに比べると超!超!超!具体的に話が進行します。
ダイレクト・レスポンス・マーケティングで、見込み客にダイレクトメールを送るとします。その時の具体的な戦略の落とし込みはこういうレベルにまで迫ってきます。
- そのDMはどうすればゴミ箱に直行しないか
- どうすれば受け取った後でキーマンのところに届けられるか
- 封を切って文面を見た時最初にどんなコピー文を読むと最後まで読んでくれる確率が高まるか
- 読み終わった後電話をかけさせるにはどんな仕掛けが必要か
- 読み終わった後FAXを返信させるにはどんな仕掛けが必要か
- 読み終わった後eメールを返信させるにはどんな仕掛けが必要か
・・・などです。
こういった具体的な見込み客の反応を細部にわたって想像して、コピーの一文、一単語にまで神経を配ってコピーを完成させ、さらにその反応を詳しく分析して、最適な完成形を目指していくのです。
以上から分かるように、これは訪問の準備をする営業マンの熱意に似たものがあります。
だからこそ、どうやったらお客様が商品のカタログを手にとってくれるのか、相手の顔を思い浮かべながら胃の痛くなる思いをしつつクロージングまでのシミュレーションを何度も行って笑顔で訪問先に突撃する営業マンにこそ、ダイレクト・レスポンス・マーケティングは使って欲しい方法なのです。
事例:著名なダイレクト・レスポンス・マーケティング「ドモホルンリンクル」
先ほど既存のマーケティング手法で大企業が広告代理店のコンペなどを開催する例をみてみましたが、実は最近では、大手の著名企業でもダイレクト・レスポンス・マーケティングを取り入れるところが増えているのです。
- サントリーの健康食品やサプリ
- 化粧品のドモホルンリンクル
- やずやのお試しセット
などはダイレクトレスポンスマーケティングの手法を全面的に取り入れています。
ドモホルンリンクルのテレビCM
ドモホルンリンクルのテレビCMは、ただ単にイメージだけを撒き散らす既存の広告とはまったく違っていることに気がつくでしょう、
- 「年齢化粧品ならではの違いを実感してください」
- 「たった3日間では何もわからないと思っていませんか?」
- 「初めて感じるハリとうるおい、その手応えにきっと胸が高鳴るはずです」
ドモホルンリンクルのCMを思い出してください。
こうしたコピーはきれいな映像の中に流れておしまいではありませんよね。女性がその商品を試している映像が流れていたはずです。
その試している商品は誰でも無料で使える、というところに着地します。
「ああ、いいなあ・・・あれって効きそう・・・でも高いんだろうな・・・」とここで終わらせずにドモホルンリンクルのCMでは必ず最後に「無料お試しセットのお申し込みは…」と視聴者のアクションを促すナレーションが流れます。
サンプル自体も送料も無料ですので申込みに躊躇する人は少ないはずです。
でもその時に自分から進んで送付先という個人情報をドモホルンリンクルに対して提供しているわけですね。
ドモホルンリンクルではこうして集められる年間なんと35万件!のみ込み客に対して、その後様々な「教育」活動をしていくわけです。
「その後お試しいただいた結果いかがですか?」というダイレクトメールが来ても、通常のダイレクトメールとはまったく違いますよね。
ドモホルンリンクルから来た場合には「お送りした無料サンプルはご期待に添えましたか?」という印象ですので、DMがゴミ箱に直行することはまずありません。
そして、お試しセットを使った人だけが手に入る実際の商品の申込書がさり気なく同封されているわけです。
ドモホルンリンクルは、いきなり買おうとしても買えません。
お試しセットを試して納得した人だけが実際に商品を変えるという仕組みになっているので、すでにこの時点で「自分たちは買う権利のある人間なのだ」という特別感を十分味わっていることになり、知らず知らずのうちにドモホルンリンクルの
- ファン
- サポーター
- 特別客
という感覚になっているので、実際の購入までの敷居が非常に低いのです。
こうやればあなたもダイレクト・レスポンス・マーケティングができる!
ドモホルンリンクルの例を分解して理解すると、ダイレクト・レスポンス・マーケティングで求められることがイメージ出来たと思います。
では、自分でもダイレクト・レスポンス・マーケティングをやってみたいという場合、どこから手を付けたら良いのでしょうか。
ドモホルンリンクルではメディアとしてテレビを使っていましたので見込み客の集客数が年間35万という驚異的な数字になりましたが、そこまでの数字を狙わないのであれば、もちろんテレビCMを集客メディアとして使わなくてはいけないというわけではないのです。
すでにご紹介したダイレクト・レスポンス・マーケティングの流れを今一度整理しておきます。
DRMの流れ
- 商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める
- 見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう
- クライアントに繰り返しアプローチして多種多様な製品・サービスを購入してもらう
ドモホルンリンクルの例をこの流れに当てはめて整理してみましょう。
ドモホルンリンクルのDRMの流れ
- 「テレビCM使って」商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める
- 「お試しセットを使ってみてどうですか?」という切り口で見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう
- 「使いきったタイミングや新製品のお知らせなど」クライアントに繰り返しアプローチして多種多様な製品・サービスを購入してもらう
こうして整理すると、ダイレクト・レスポンス・マーケティングの基本的な流れそのものになっていますね。
この中で料金が高すぎていきなり手が出ない部分は1の「テレビCM使って」という部分だけです。
ですので、このメディアの部分をもっと安価で手軽なものに変えれば、それ以降の流れは中小企業でも実行可能です。
ではこの流れを、ネットをメディアとして使った中小企業バージョンに変更してみましょう。根幹部分はすべて同じです。
中小企業版DRMの流れ
- 「Webサイトや広告を用いてアクセスしてきた訪問者にとって問題解決に役に立つ「無料プレゼント」などを提供し、の対価として「名前」や「アドレス」を登録してもらい」、商品・サービスに興味を持っている見込み客を集める
- 「アドレスを登録してくれた消費者に対して、メルマガ(ステップメール)など」で見込み客と信頼関係を築き自社のクライアントになってもらう
- 「Webやメルマガなどを通じて」クライアントに繰り返しアプローチして多種多様な製品・サービスを購入してもらう
いかがですか?これなら中小企業でも十分可能です。
ホームページを作ったはいいけどまったく活用できていないという中小企業は、ダイレクト・レスポンス・マーケティングを実施するという視点で、ホームページをリニューアルすればホームページに対して投資していた費用も充分に回収できます。
ホームページやメルマガを使って、無料で小冊子や情報をどんどん提供してフロントエンドでファンを増やします。
この時集まったメールアドレスは、予めオプトをさせているので対象商品に何らかの興味を持っている人たちのアドレスばかりです。
そしてその登録者のみにセールスの案内を送るので、ゴミ箱に直行することはほとんどありません。
いったんメールを開いてもらった後は、テレビCMよりももっと具体的なDRM的なコピーライティング術が研究されつくされています。
そのファンに対して本当に売りたいバックエンド商品を焦らずに紹介して購入につなげていくわけですね。
こうした二段階の方法をツーステップマーケティング、またはリードジェネレーション=見込み客を作るといいます。
最初は無料などで間口を広げておいて、フロントからバックエンドの引き上げをする時点で大きく儲けていくというステップを踏むわけです。
まとめ
ダイレクト・レスポンス・マーケティングのメリットとは
- あらかじめオプトしてくれた人に対してアプローチするので、売れる確率が高い
- 見込み客をその気にさせる各種DRMコピーライティングの技術が確立されている
- フロントエンドからバックエンドに引き継ぐツーステップマーケティングを基礎にしているので、無理なく売上が上げられる
- 本質が「関係性構築ビジネスを作るための仕組み」なので、いったん信頼関係を築けた顧客とは長年に渡る良い関係が維持できる
アメリカで生まれたダイレクト・レスポンス・マーケティングが電話の発明で一気に普及したように、インターネットによってダイレクト・レスポンス・マーケティングは新たな発展を迎えようとしています。
日本の実情にあうように1990年後半から神田昌典氏らによって蓄えられてきたノウハウは、今は完成期に入っています。
今こそ、中小企業のオーナーや打一線で活躍する営業マンはダイレクト・レスポンス・マーケティングを試してみるべきでしょう。