KPIとは?KGIとは?意味を理解して今すぐ活用する方法
よくわからないけどわかったふりをしてしまうことはありませんか?
よくわからないけどわかったふりをしてしまう代表として何があるでしょうか?
そうです。「KPI」です。
仕事をしていると良く聞く言葉ですが、本当の意味や使い方を知っていますか?
本当に理解しているという人は少ないかと思います。
しかし起業を目指している人や会社を経営している人には絶対必要な言葉です。
何故必要なのでしょうか?
KPIとは?
KPIとは?
KPIとは「Key Performance Indicator 」の略です。
目標の達成度を評価するための重要業績評価指標のことをいいます。
目的を達成するための過程をクリアできているかを計測する指標のことで、その過程をクリア出来ているかどうかを数値で計測するのが「KPI」です。
プロセスを分解して計測し、分析するというのがKPIです。
KGIとは?
KPIと一緒に良く聞くKGIとはどのようなものでしょうか。
KGIとは「Key Goal Indicator」の略です。
最終目標が達成されているかどうかを計測するための重要目標達成指標のことをいいます。
KPIとKGIの必要性
例えばダイエットを開始する際にKPIとKGIを使用すると下記のようになります。
KGI
- 6か月後に体重を6キロ減らす
KPI
- 毎日通常より10分多くウォーキングする
- 毎日1000歩達成する
上記のように設定した目標を達成するために、
- 毎朝の出勤時に家を出るのを10分早める
- 一つ隣の駅まで歩く
など目標から逆算した指標を持つ事ができます。
KPIとKGIがあることにより、やったのかやらなかったのが日々はっきりします。
分解してプロセスごとに具体的に落とし込んだ行動指標を設定することにより、誰もがその日、その時間にやるべき事が明確となります。
適切なKPIの設定方法
ステップ1 分解
ステップ2 計測
ステップ3 目標から逆算して行動量を設定する
KPIの設定方法は上記3ステップとなります。では具体例で見てみましょう。
例 月間目標5000万円÷平均受注単価200万の場合/必要な受注数25件
上記のように逆から計算をしてください。
- 受注率が30%の場合、25件の受注を決める場合には84件の提案見積もりが必要
- 提案見積もりが提出できるのが80%の場合、ヒアリングは105件必要
- ヒアリングが20%の場合、初回面談は521件必要
上記により毎月521件の初回面談を実施しなくてはいけません。
そのために
- 1日何件サイトへの集客が必要か
例:毎月5件サイトから電話を鳴らしたい
⇒100人に1人が電話をする数値が出ている場合は、500人の人がサイトを見る必要がある
⇒そのためには●●円の広告費が必要となる
などの設計が必要となります。
「何となく」という感覚で計画をすると大事な広告予算が無駄となります。
売上げは自然にはあがりません。売上げは作る物です。
売上を作り出すためにはKPIの設定が必要です。
1日当たりの訪問回数を算出する場合
84件×1回+105件×1回+521件×1回=月間合計710件の訪問
710件÷20日(稼働日)÷8名=4.43件
1日当たり一人5件訪問しなければいけない
1週間当たりの見積もり件数を算出する場合
84件÷4週÷8名=2.625件
1週間あたり1人3件見積を提出しなければいけない
社長や幹部はこの数値をチェックしてください。
部下やスタッフに
「5000万円÷8人=625万円!今月は各自630万円の受注が目標!」
なんて言っていませんか?それはKGIにしか過ぎません。目標であり、KPIではありません。
正しい指示の仕方は
「今月は各自1日5件の訪問を行う事」
「今月は各自1週間に3件の見積書を提出すること」
上記のような指示内容となります。
上記のように数字で指示をすると一気に具体的になります。ぼんやりした部分がありません。
幹部はここを管理すればよいだけです。社員の気分などのマインド部分をコントロールすることは難しいですが、行動は管理できます。
KPIの具体例
- 引き合い件数
- 顧客訪問回数
- 商談期間
- 成約率(受注率)
- 平均受注単価
- 解約件数
上記をKPIとして設定をしてください。結果の数字だけでなく、結果までの間のプロセスを管理してください。
管理することで結果を最大にします。
細かく分解、計測して分析することが幹部の仕事となります。
また結果がクリアできない時の原因を知るためにどこが落ち込んでいるかをチェックしてください。
原因がわかることで問題が解決できます。原因が見えないままでは絶対に問題は解決しません。
KPIの3つの注意点
実現可能かどうか?
目標から逆算したKPIは実現可能でしょうか。
例 営業マンが仮に6名しかいなかったら
必要訪問件数 1日当たり6件/1人
上記数字は実現可能でしょうか。このままでは実際の現場は破綻してしまいます。
実際には1日6件は1人のスタッフだけでは移動できません。
KPIを設定する事により計画が破綻する事が見抜けます。
そして実現可能にするためにどうするか考えてください。
- ルートを徹底する
- 会社に寄らず現場に直行する
など1つの方向からでなく、側面から考えてください。
数字は見える化
せっかく設定したKPIも数字がチェックできなければ意味がありません。
設定したKPIは社内の壁やホワイトボードに掲示して、誰もがいつでもチェックできる状況を作ってください。
幹部がチェックするだけでなく、本人も状況が把握できることにより修正をしながら対応をすることができます。
またExcel等で管理して、共有データとしてネットで管理するという方法もありますが、ネットで管理をするとログインをしなければ見られないくなるので、そのうち見なくなってしまいます。
何をしなくても嫌でも目に入るという掲示方法を選択することにより、1カ月が終了した時点で「できてなかった!」という状況を避けることができます。
会社の中で一番目立つ場所を探して掲示してください。
グラフは手書きで掲示しよう
何故このデジタル時代に手書きをすすめるのか?
デジタルのほうが見た目もキレイですし、共有してしまえば外からでも最新のグラフがチェックすることができます。
しかしグラフ化をした目的は何でしょうか?見た目がキレイなグラフを作っても、分析ができていなければ意味がありません。
またデジタルで共有しても誰も見ないようになったら意味がありません。
手書きのメリット いつでも数字に向き合う
手書きをするということは毎日数字を計測して、後からチェックするのではなく毎日チェックができます。
会社であれば事務所の壁にグラフを設置しておき、社員全員で情報を共有します。
デジタルの場合はパソコンを立ち上げて、ログインして等の作業が必要となりますが、壁に掲示した場合はいつでも数字に向き合う環境となります。
目に見えるところに掲示されていれば、嫌でも数字を見なくてはいけない状況になります。
毎日数字とにらめっこができる状況を会社全体で共有することができます。
手書きのメリット 五感で残る
デジタルのグラフは見た目がキレイに仕上がります。手書きのグラフは時に線が曲がったり、間違えた数字を記入してしまい、黒く塗りつぶされる場所もあるかもしれません。
見た目はキレイではないかもしれませんが、手書きのグラフは少しの変化も見逃しません。
例えばグラフが横ばいになってきた場合は、デジタルのグラフよりも手書きのグラフのほうが早く気が付きやすいです。
横ばいに気が付いたらすぐに改善をして変更を与えることができます。
手書きグラフにはこのようなメリットがあります。
しかし手書きグラフにもデメリットはあります。
手書きでのグラフ化のデメリットとは?
手書きのデメリット 作成に時間がかかる
デジタルでグラフを作る場合、リストがあればすぐにグラフ化することができます。
レイアウトや目盛り等もパソコンが考えてくれるので、ボタンを何個かクリックすれば見栄えの良いグラフを作ることができます。
しかし手書きのグラフは大幅な変更があった場合、修正に時間がかかります。
最悪は作り直し…、なんてこともあるかもしれません。
手書きのデメリット 数字と向きあうのでストレスがたまる
常に数字が目に入る状況なので、いつでも数字と向き合わなくてはいけません。数字からなかなか逃げられない状況です。
数字と向き合うという事は想像以上に人にストレスを与えます。
しかし数字と戦うことは会社としてもとても重要なことです。数字と戦わずして会社の成長はありません。
まとめ
今まで何となく使っていたKPIの意味と必要性はご理解いただけたでしょうか。
適正なKPIを設定することにより、チェックする箇所が絞り込まれ無駄な時間や無駄な資料がなくなります。
そして月末や期末に「目標が達成できなかった…。でも原因もわからない…」という恐ろしい状況もなくなります。
原因がわからないまま、一カ月・一年を過ごすのはもう終わりにしましょう!