もう広告費を無駄にしない!今すぐABテストを初めよう!
売上を伸ばすには、多くの業種では広告費をかけていく必要があります。
では広告費をかければかけるほど確実に売上が伸びるか?と言うとそうではありません。
広告費をかけても、それが自社の対象としている顧客に届かなければ売上は伸びません。
ここでいう「届かない」と言うのは、物理的に顧客にチラシやインターネット広告が届かないという意味だけでなく、顧客がそれらを目にしても、心に響かないという意味での届かない場合もあります。
どちらにしても、顧客に自社の広告が届かなければ、売上を伸ばすことはできません。
チラシでもネット広告でも、顧客に届ける努力が必要となります。
その時に使う手段の一つがABテストです。このABテストをするかしないかで、広告費の費用対効果が大きく変わります。
このABテストとはそもそもどんなもので、どのような方法でABテストを行うと費用対効果委が良くなるかをお伝えしていきます。
ぜひ広告費をかける前に、ABテストとはどんなものかを知って、ビジネスの向上に役立ててください。
ABテストとは何なのか?
自社の製品・商品・サービスの情報を顧客の届けるために広告費をかけていくことになります。
その時に広告費を効率よく(費用対効果が高く)投入した方が経営としてはよいはずです。
その広告費を効率よく投入するために行うテストが「ABテスト」です。
そもそもABテストとは、どのようなものなのか?
ABテストとは広告費の費用対効果を高めるために使うと言う話をしましたが、具体的にはどのようなものなのでしょうか?
単純化して言えばABテストとは、「広告をA案・B案の2種類作成し、顧客の反応を見る」というものです。
こうすればA案が良い場合は、A案に広告を投入でき、B案が良い場合はB案に広告を投入できます。
つまりテストマーケティングをするということです。
もちろん事前に顧客からヒヤリングしたり、顧客の動向調査をしたりと言うマーケティングを行うにしても、それだけでは確実ではありません。
実際に広告を出してみて、テストマーケティングを行うのです。
実際の広告ですので、ヒヤリングや調査だけでは分からなかった本当の顧客ニーズが掴めることになります。
思い込みだけで広告を出してしまうとニーズとかけ離れてしまうのです。
そしてABテストは、一回だけで終わりません。
本当のニーズをつかむために、様々な部分を少しずつ変えて、より良い反応があるものを探っていくことなります。
例えば
- 最初は「キャッチコピーだけを変えてABテスト」を行い
- 次に「写真をだけを変えてABテスト」を行い
- 次に「申し込み方法の書き方を変えてABテスト」を行う
などのように順々に変えていき、より良くしてくことが大切です。
ABテストをしないとどうなるのか?
ABテストをしないとどうなるのでしょうか?
それにはまず同じテストマーティングをするにしても、一発勝負で広告を出したらどうなるか想像してみましょう。
「この広告が一番反応率がよいはず」と思い込みだけの一発勝負でテストマーケティングをして、反応率が悪ければ「テストで広告を出してみたけれど想定以上に反応率が悪いから、この広告は失敗だ」という結論になるでしょう。
しかし実はそのテストで出稿した広告のキャッチコピーが悪かっただけで、その他はよかったかもしれません。
つまりキャッチコピーを変えれば、良い広告だったのに、それを発見できずすべての広告を止めてしまうことになります。
これは企業としてもせっかく売上が伸びるチャンスを逃すことになるだけでなく、顧客としても良い商品に出会うチャンスを逃すことになるのです。
これでは誰もメリットがありません。
この例の場合ABテストをしていれば、「キャッチコピーを変えれば、反応率が上がる」ことに気づくことができたはずです。
ABテストがないと企業にも顧客にもデメリットがあることになります。
見方を変えればABテストがあることによって、顧客に正しいメッセージが届くことになるのです。
ABテストの重要性
先程はABテストがあるとメリットがあり、ABテストがないとデメリットがあるということを伝えました。
このように言うと確かにメリット・デメリットはあるけれど、そんなに費用は掛けられないという話もあります。
ABテストをすることは1つだけの広告を出すのではなく、2つ出すことになります。
さらにそれを繰り返していくのであれば、何度か2つの広告を出すことになります。
こう考えると「そんなに広告費をかけられない」ということは正しく感じます。
しかしABテストをしないことによって、本来売上や利益が上げられたものを失った分(機会損失)を計算してみてください。
例えば10万円のABテスト用の広告費を出さない買ったことによって、100万円の利益が減るかもしれません。
またその失った顧客が、その後も繰り返し購入してくれることを考えれば、さらに損失は増えるかもしれないのです。
ABテストは、一時的には費用がかさむかもしれませんが、その後のことを考えると行うべきものなのです。
チラシでのABテストとは?
もしかすると「ABテストってインターネット広告だけに使うものではないのか?」と考えているかもしれませんが、チラシなどのリアルなマーケティンングでも使われます。
チラシなどとインターネット広告の同じ点と違う点などについても、説明していきます。
そもそもチラシでのマーケティングはまだ使えるのか?
インターネット広告などを主に使っている方から見れば、「インターネット全盛の時代にチラシなどリアルの広告は使えるのか?」という疑問もあるかもしれません。
また「確かにチラシなども使える業界もあるけれど、うちの業界には使えない」と思われている方もいます。
しかしこれもしっかりと分析やテストマーケティングをしたうえで、「当社はチラシを使わない」という判断をしたならよいのです。
単なる思い込みであれば、「思い込みでABテストしないで見えない損失を出していること」と同じになってしまいます。
確かにインターネット広告に比べると、
- 印刷費用がかかる
- 時間がかかる
- ABテストが機動的にできにくい
等の部分はありますが、全く使えないかどうかは実際にテストをしてみる必要があるのです。
チラシ以外のマーケティングとは?
- 新聞広告
- タウン誌
- 電話帳広告
- 地方自治体の広報誌
- テレビ
- ラジオ
- 雑誌
など様々な手法があります。
すべてに対してテストマーケティングをする必要はりませんが、「最初からこれはダメ」と否定するのではなく、一旦は可能性を探り調査・研究をしてみると、意外に「今までとは違うルートができた」と言うこともあり得ます。
その時に様々なマーケティン手法でも、ABテストを行うことをおススメします。
費用などの関係でできないことあるかもしれませんが、できる限りABテストをした方が最終的な費用対効果がよくなる可能性が高いです。
チラシでのABテストの方法とは?
インターネット広告に比べて印刷代がかかったり、印刷までの時間がかかったりするチラシなどのリアルのマーケティングは、ABテストを頻繁に出来るわけではありません。
だからと言ってABテストの重要性が低いわけではありません。
それは印刷代がかかるがゆえに、ABテストをしてより費用対効果の高いチラシを作ることが求められるからです。
失敗しやすいのが企業側の思い込みなどによってテストマーケティング(ABテストを含む)をせず、広告費を投入してしまうことです。
これは大企業であればテストマーケティングをするのに対して、資金の少ないはずの中小企業の方が、テストマーケティングもなしに実行してしまうのです。
これではそのチラシが、たまたま反応率がよければ問題ありませんが、悪ければ資金が少ないゆえに大きな影響があるのです。
この時に「チラシの業者がよいからと言った」などの他の人のせいにしても遅いのです。
チラシの場合でも、最初はなるべく少ない部数の印刷にしてABテストを行います。
以前はなかなか少部数では印刷してくれない時代もありましたが、今では少部数でも印刷が可能な業者も多くなってきています。
また少ない部数では割高(1枚当たりの印刷単価が高い)になってしまうこともあります。
しかし一時的には割高な方を選んでも、トータルで考えて利益が出るのであれば、ABテストをするべきなのです。
これは見方を変えれば、部数を多めにしてABテストをするということも可能です。
印刷単価はだんだんと下がっており、今まで1,000部印刷するのにかかっていた値段で、1万部を印刷することもできる時代です。
しかも反応率が少ないと1,000部程度では、正確な測定が出ない可能性もありますので、1万部など大きな部数でABテストをした方が測定として正確な数字ができやすいという面もあります。
そうは言っても簡単に変更ができるインターネット広告と違い、ABテストを実行できる回数も限られてくると思います。
よって場当たり的にABテストを行うのではなく「予算的に、トータルで何回、ABテストができるか?」を計算し、「その回数の中で何を優先してテストすべきか?」などを先に検討しておく必要はあります。
チラシのABテストで、つまずくポイントは?
上記のようにまず「ABテストをするかどうか」でつまずきやすいです。
これは前述のようにABテストをしない場合の損失を考えて、ABテストをする方がトータルで利益が大きければ実行すべきです。
つまり「ABテストは費用がかかるから嫌だな」というような感情ではなく、しっかりとした分析・計画に基づいて実行すべきです。
また「ABテストをすると決めても、場当たり的なテスト」をしてしまうこともつまずきとなります。
せっかくABテストをしてもABテストをすることが目的となって、その結果を反応率や売上につなげていかなければ、意味がありません。
場当たり的なABテストではなく、最初に分析や調査をしてどんなABテストを、いつ・どのくらい行うのかなどの計画をしっかりと立てるべきなのです。
インターネット広告でのABテストは?
今まではチラシなどのABテストについて説明してきましたが、一般に「ABテスト」と言うと、「インターネット広告でのABテスト」というイメージも大きいと思います。
ここから「インターネット広告でのABテスト」について説明をしていきたいと思います。
ABテストと言えば、インターネット広告?
「ABテストと言えばインターネット広告」と言うほど、こちらのイメージが強い方もいます。
しかしお伝えしたように、チラシなどのリアルなマーケティングでもABテストは重要です。
これは企業のマーケター(マーケティングの担当者)が、「ABテストと言えばインターネット広告しかない」と思い込んでいたら、失敗してしまいます。
もちろんインターネット広告でもABテストは重要ですし、チラシなど比べてやりやすい部分はありますが「思い込み」はマーケティングではマイナスになりますので、思い込みだけは捨ててください。
なぜインターネット広告でのABテストは重要なのか?
マーケターは「ABテスト=インターネット広告」と思い込んではいけないと言いましたが、一般的に「ABテスト=インターネット広告」となっているのは、チラシなどに比べるとABテストを盛んに行われているからです。
それは、インターネット広告では、ABテストがやりやすいからだけではありません。やりやすいから、皆が行うのです。すると、やらないと他社に顧客を奪われてしまうからです。
つまり「ABテストをやれば反応率が上がる」という面だけでなく、「ABテストをしないと反応率が下がってしまう」と言う面まであるということなのです。
当然ながらチラシと同様にABテストしなければ、機会損失が出てしまうという面もありますが、インターネット広告ではABテストは必要最低限のことであるのです。
インターネット広告でのABテストの注意点
インターネット広告ではABテストを繰り返し行っていきます。
チラシでは印刷代などの費用面でなかなか出来なかったことですが、インターネット広告では印刷をする必要はありませんのでこれが出来ます。
その時に注意が必要なのは「一つずつ変更していき効果を測定すること」です。
ABテストをA案とB案が全く違えば、何が良くて何が悪いのかが分からなくなります。
- 「今回はボタンの色を変えてみる」
- 「次は、ボタンの形を変えてみる」
と一つずつ変更していきます。
こうすることによってよいインターネット広告になっていくのです。
またABテストを繰り返し、良い結果が出たら終わりではありません。
人の感情は変化するので今まで反応が良かったページが、今後も反応が良いかは分かりません。
つまり常にABテストを繰り返して、顧客の感情の変化にも対応していくことになります。
またチラシに比べれば印刷代はかかりませんが、変更をするのにインターネット広告(ランディングページなど)を外注している場合は、費用がかかります。
その時に変更の度に費用がかかっていては、繰り返しのABテストができません。
変更を自社内で出来るような仕組みにしておくか、変更を含めた契約にしておくなどの対応が必要となります。
インターネット広告でのABテストの具体的な方法
ABテストをして顧客の反応率を測定していきますが、その反応率は何かを最初に決めておきます。
例えば
- クリック率なのか
- 問い合わせ件数なのか
- 商品購入件数なのか
です。
これらは企業によって、何を反応率とするかは違いますので、最初に決めておかないといけません。
例えば本当は問い合わせを増やすことが目的だったはずのインターネット広告で、クリック率を指標としてしまったらどうなるのか?
本当はA案の方が問い合わせ数が多くなるけれど、クリック数がB案の方が多いのでB案が採用されてしまうこともあり得るのです。
このようなことを避けるためにも、「何を目的にするのか、そのために何を指標とするのか」を決めておく必要があるのです。
またアクセス数も大事です。
チラシの時にも1,000部では正確な測定ができない可能性があるように、インターネット広告でもアクセス数が少ない中で、ABテストをしても正確な測定ができません。
よってアクセス数は、一定以上(例えば、2,000アクセス程度)は必要です。
ABテストのツールとは?
ABテストを測定する際に手動で測定することも出来ますが、今ではツールなどが出てきています。
それらのツールなどを使えば、ABテストの測定が楽になります。
しかしながらたくさんの会社がサービスを提供しているので、それぞれに様々な特徴や価格帯があります。
自社のニーズにあったツールを探さないと、せっかく高い料金を出しても使いこなせないなどの注意が必要です。
ここではABテストのツールを提供している会社を数社紹介していきます。
それらを比べながら自社に合ったものを探してみてください。
Gyro-n (ジャイロン)
https://www.gyro-n.com/ab-test/
Gyro-n (ジャイロン)はABテストだけでなく、インターネットのマーケティングに関しての様々なサポートをしているサイトです。
その中で、「Gyro-n ABテスト」と言うツールがあります。ABテストを無料で試すこともできます。
Optimezely
Optimezelyはアメリカに本社を持つ会社が提供しているABテストのツールです。
導入実績は全世界で6,000社以上と言われており、世界でトップクラスの知名度を持っています。
管理画面からの操作が簡単で使いやすいです。無料トライアルもあります。
Visual Website Optimizer(VWO)
Visual Website Optimizer(VWO)は、インドに本社を置く会社が提供しているABテストツールです。
世界で3,000社以上が導入して世界2位と言われております。こちらも無料トライアルがあるので比べてみるのも良いかもしれません。
KAIZEN PLAT FORM
https://kaizenplatform.com/ja/
KAIZEN PLAT FORMはアメリカに本社を置く会社が提供しているABテストツールですが、日本人の方が立ち上げられた関係もあり、日本の大企業が使っていることが多いツールと言われています。
ABテストの2つの注意点
本来の目的を忘れないで
ABテストの重要性を知りABテストをやり始めると、その深さに気付くことになります。
そしてドンドンとABテストにはまっていくことになります。
その時に気を付けなければならないのは、本来の目的を忘れないということです。
これはABテストにはまり過ぎて、ABテストをやることが目的になってしまう危険性があるからです。
そもそもABテストは、クリック率や問い合わせ件数を増やすことが目的ですが、さらに言えば売上を増やすことです。
もっと言えばそれによって会社も利益がでて、顧客にとっても満足する商品が届けられることです。
この本当の目的を忘れないようにすることが大切なのです。
ABテストだけでなく全体像の見直し
マーケティングをする際には、思い込み(固定概念)に縛られてはいけません。
例えばインターネット広告を出して、ABテストで繰り返し反応率を上げていく一方で、もしかしたら全く別の方法(チラシなどのリアル)なども売上を上がるには良いかもしれないという思考も必要となるのです。
ABテストで部分的な改善を図るのとは別に、全体的な改善や見直しも時には行う必要があるのです。
まとめ
上記のように
- 「本来の目的を忘れない」
- 「固定概念に縛らない」
- 「全体の見直しも時には必要」
などの注意点を押さえながら、ABテストをしていきましょう。
そしてそれがABテストを上手く味方につけて、売上を伸ばして行く方法となります。
ABテストは現代のマーケティングでは、重要度が高いのですのでぜひ取り組んで、売上を伸ばして行きましょう。