さらば4tトラック9台分の不要品!定位置管理の事例大公開

突然ですが、自分の部屋や会社の机の上は片付ていますか?毎日まず探し物から一日が始まっていませんか?

同じ大きさの机でも使う人が違うと使えるスペースが全く違います。物の整理ができないタイプの人の机は、いつも物が溢れていて実際使用できるスペースが少ししかありません。

反して整理ができる人は余計な物がなく、その時必要な物だけが机の上にあります。

机だけでなく、引き出しやクローゼットなど人によって状況が様々です。

しかしある一定のルールを導入することで、どの人も同じレベルで物が管理できるようになります。

定位置管理とは?

定位置管理とは物を置く位置、ルールを決めて徹底する事です。

「そんな事言われてなくても当たり前にやっているよ」という声が聞こえてきそうですが、実際はどうでしょうか。

  • 会社のボールペンなど、無意識のうちに自分の机の引き出しに閉まっていませんか?
  • 見つからないと思って買った備品が後から見つかる

これはきっと誰もが「あるある」と思うのではないでしょうか。

定位置管理の必要性

会社の備品や機材はあなたの物ではありません。会社全体で使用をしなければならず、また規定数以上の備品はコストも場所も圧迫します。

また何より問題なのは毎日物を探す時間が非常に多い事です。

一般的に「サラリーマンは年間150時間物を探す時間に費やしている」と言われています。

  • 日数にすると約19日
  • 時給が2,000円だとすると30万円

上記の時間が無駄になっています。

この日数やコストを定位置管理する事でなくし、社員への賞与に反映させたら社員のモチベーションを上げる事ができます。

定位置管理のメリットとデメリット

メリット 物がすぐに見つかる

定位置管理の最大のメリットはもちろんコレです。

ボールペンやはさみ、ホッチキスなどすぐに必要な物がすぐに見つかるので、無駄な時間がかからずストレスにもなりません。

使いたいと思ったときにいつですぐに見つかるということで無駄がなくなります。

メリット 物が少なくなる

物が見つからないと紛失してしまったと思い、新たに購入をします。

しかし購入をした後に見つかり、物が多くなる事を繰り返します。そして物が増えると、保管場所がなくなり、物が溢れかえります。

会社の中や家の中に物が多い原因の多くは、この同じ物を買ってしまう事ではないでしょうか。

メリット 定位置に戻っていない物がすぐにわかる

定位置管理をすると、定位置に物が戻っていないと一目でわかります。戻っていない備品は誰かが使用しているか、戻すのを忘れているかしかありません。

また定位置に戻っていないと違和感があり、気持ち悪く感じるのできちんと物を戻すという事が習慣付けされます。

デメリット 導入に手間がかかる

定位置管理をする仕組みを導入するまでに手間がかかります。定位置する方法を決めて、それに適した準備をしなくてはいけません。

そして導入期に一番大変なのは、「物を減らす」事です。

定位置管理は最小の備品でスタートしなくては意味がないので、まず徹底的に物を減らす事をしなくてはいけません。

定位置管理の事例

以前私が経営していた横浜にある造園会社の定位置管理導入までの事例を公開致します。

定位置管理導入前

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この事務所をご覧下さい。机は大きいのに物が溢れ返り、作業スペースが少ししかありません。

また書類は平積みされていて処理を探し出すのも一苦労しそうなのがわかります。

一目でルールがない会社ということがわかります。

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こちらは会議スペースですが、物置になってしまっています。

同じ箱が何個もあり、物が重複しているのがわかります。ここで社内会議をしたり、またお客様対応することは不可能です。

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この倉庫を見たら、この会社に工事を頼みたいと思うでしょうか。

いいスタッフや技術があっても、仕事が雑なのではないか?という印象を持ってしまいます。

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処分品の量は4tトラック9台分となりました。

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物がなくなりゼロの状態にしました。

定位置管理導入後

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社員は決まった机はなく、好きな場所で作業ができます。退社時には机の上の物は全て片付けて変える事をルール化しました。

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導入前と導入後は本当に同じ事務所です。時間もコストも労力もかかりましたが、どんどん会社の空気が良くなっていくのを肌で感じました。

定位置管理を行った事で会社が大きく変わりました。それは会社内の見た目だけではなく、社員にも大きな影響をもたらしました。

物が溢れ帰っていた時代は誰が何をしているのか把握もせず、興味もなくただ自分の仕事をこなすという雰囲気だった社員が、定位置管理導入後は横の繋がりを大事にし、コミュニケーションをとても取るようになりました。

定位置管理の活用ポイント

その1 備品は平面で管理しよう

備品は形に合わせてスポンジ等をカットして、管理しましょう。

備品が戻っていないと一目でわかり、戻さないと気持ちが悪くなります。

スポンジのカットはなるべくサイズをぴったりにしましょう。

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引用元 http://lasertech.exblog.jp/23121792/

その2 ファイルはルールを決めて保管しよう

決算書は保険関係の保管期限は法律で決まっています。保管期限前に処分をしてしまうと大変なので、保管期限をルール化して保管しましょう。

帳簿書類等

[平成27年4月1日現在法令等]

1帳簿書類等の保存期間

法人は、帳簿(注1)を備え付けてその取引を記録するとともに、その帳簿と取引等に関して作成又は受領した書類(以下「書類」といい、帳簿と併せて「帳簿書類」といいます。)を、その事業年度の確定申告書の提出期限から7年間(注2)保存しなければなりません。

また、法人が、取引情報の授受を電磁的方式によって行う電子取引をした場合には、原則としてその電磁的記録(電子データ)をその事業年度の確定申告書の提出期限から7年間保存する必要があります。

ただし、その電磁的記録を出力した紙によって保存しているときには、電磁的記録を保存する必要はありません。

(注1) 「帳簿」には、例えば総勘定元帳、仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳、仕入帳などがあり、また、「書類」には、例えば棚卸表、貸借対照表、損益計算書、注文書、契約書、領収書などがあります。

(注2) 平成23年12月税制改正により青色申告書を提出した事業年度の欠損金の繰越期間が9年とされたことに伴い、平成20年4月1日以後に終了した欠損金の生じた事業年度においては、帳簿書類の保存期間が9年間に延長されました。

また、平成27年度税制改正により、平成29年4月1日以後に開始する欠損金額の生ずる事業年度においては、帳簿書類の保存期間が10年間に延長されています。

2帳簿書類の保存方法

(1)  原則的な保存方法
帳簿書類の保存方法は、紙による保存が原則となります。
したがって、電子計算機で作成した帳簿書類についても、原則として電子計算機からアウトプットした紙により保存する必要があります。

(2)  6年目及び7年目のマイクロフィルムによる保存方法(注)
 帳簿書類の保存は、紙による保存が原則ですが、保存期間の最後の2年間に当たる6年目及び7年目の帳簿書類(一定の書類については最後の4年間)は、一定の要件を満たすマイクロフィルムにより保存することができます。
 なお、マイクロフィルムによる保存を行う場合には、一定の基準を満たすマイクロフィルムリーダ又はマイクロフィルムリーダプリンタを設置する必要があります。

(注) 平成23年12月の税制改正により青色欠損金額の繰越控除制度の規定の適用を受ける場合の帳簿書類の保存期間が9年間に延長されたことに伴い、8年目と9年目においてもマイクロフィルムによる保存を行うことができます。

(3)  電磁的記録による保存方法
 自己が電磁的記録により最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する帳簿書類で一定の要件を満たすものは、紙による保存によらず、サーバ・DVD・CD等に記録した電磁的記録(電子データ)のままで保存することができます。
なお、電磁的記録による保存を行う場合には、あらかじめ所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けることが必要です。また、この申請書は、備付けを開始する日の3月前の日までに提出する必要があります。

(4)  一定の書類のスキャナ読取りの電磁的記録の保存方法 保存すべき書類のうち、次の書類以外の一定の書類については、紙による保存によらず、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行うことができます。

イ  棚卸表、貸借対照表及び損益計算書並びに計算、整理又は決算に関して作成されたその他の書類
ロ  取引の相手方から受け取った契約書、領収書等及び自己の作成したこれらの写し(記載された金額が3万円未満のものを除きます。ただし、平成27年9月30日以後に行う承認申請については、金額基準が廃止されています。)

 なお、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行う場合には、あらかじめ所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けることが必要です。
また、この申請書は、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行おうとする日の3月前の日までに提出する必要があります。

(注) 帳簿については、スキャナ読取りの電磁的記録による保存を行うことはできません。

(5)  電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存
 自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する帳簿書類については、一定の要件の下で、紙による保存によらず、その電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルム(COM)により保存することができます。

なお、電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存を行う場合には、あらかじめ所轄税務署長に対して申請書を提出して承認を受けることが必要です。また、この申請書は、電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存を行おうとする日の3月前の日までに提出する必要があります。

3 電子取引をした場合の電磁的記録の保存方法

法人が電子取引をした場合には、その電子取引に係る電磁的記録を、一定の要件を満たす方法により保存する必要があります。
なお、税務署長の承認は要件となっておりませんので、全ての法人が対象となります。

(法法57、126、150の2、平23.12改正法附則14、法規26の3、59、66、67、平27.3.31財務省告示101号、電子帳簿保存法1~6、9、10、電子帳簿保存法施行規則1、3、4、8)

引用元 https://www.nta.go.jp/taxanswer/hojin/5930.htm

人事労務関係

項目 書類の名称 保存期間  起算日
人事関連

 

労働者名簿 3年 労働者の死亡,退職又は解雇の日

雇入れに関する書類 (労働契約書,誓約書等)

3年 労働者の退職又は死亡の日

退職解雇に関する書類

 (退職届,解雇通知書等)

3年 労働者の退職又は死亡の日
賃金台帳 3年 最後に記入をした日
労働時間等の記録に関する書類 (出勤簿,タイムカード,残業命令書,報告書等) 3年 書類ごとに最後の記載がなされた日
36協定の協定書等 3年 協定の有効期間満了日
賃金その他労働関係に関する重要な書類 3年 完結の日

労働保険

関連

 

災害補償に関する書類 3年 災害補償を終わった日

労働保険に関する書類

(徴収法等による書類を除く)

3年 完結の日

雇用保険に関する書類

(被保険者関係の書類を除く,代理人選任届等)

2年 完結の日
雇用保険の被保険者に関する書類 4年 完結の日
労働保険料の徴収・納付に関する書類 3年 完結の日

社会保険

関連
 

健康保険に関する書類 2年 完結の日
厚生年金保険に関する書類 2年 完結の日

安全衛生

関連

 

一般健康診断個人票 5年 作成した日

安全委員会・衛生委員会・安全衛生委員会の

議事録

3年 作成した日
救護に関する訓練の記録 3年 作成した日
特別教育の記録 3年 作成した日
機械等の定期自主検査 3年 検査実施日
退避等の訓練の記録 3年 作成した日
騒音の測定等の記録 3年 作成した日

引用元 http://www.j-mori.com/category/1169319.html

まとめ

定位置管理を行う事でまず物が少なくなります。

めちゃめちゃの事務所や机の上では仕事に集中できず、いい仕事をお客様に提供する事はできません。

しかし物が少なくなると必然と仕事に集中できる環境になるので、効率よく仕事ができるようになります。

「物が見つからない⇒物を探す⇒物が見つからない⇒物を買う」

という悪いサイクルに入らないように、定位置管理を導入してみてはいかがでしょうか。

まずは自分の周りからでもいいかと思いますが、事例のように会社として一気に力を合わせて導入すると、会社内に団結感が生まれます。

定位置管理を導入して、必要最低限の物で最高の仕事を生み出しましょう。

 

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