あなたの権利を守る商標登録!商標登録の必要性と費用とは?

あなたの事業で新しいサービスを開始するときにやらなければいけないことがたくさんあります。
- 市場調査
- ライバル調査
- ターゲット調査
- エリア調査
- 商品設計
など数えきれない事を行わなければいけません。
しかしやらなければいけない事が多く、つい後回しになってしまうのが「商標登録」です。
商標登録なんて必要あるの?と思った方もいるかもしれませんが、ビジネスをする上で商標登録はとても重要です。
何故商標登録が必要なのか一緒に学びましょう!
Contents
商標制度とは?
そもそも商標制度とは何でしょうか。
商標とは、事業者が、自己(自社)の取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するマーク(識別標識)です。
私たちは、商品を購入したりサービスを利用したりするとき、企業のマークや商品・サービスのネーミングである「商標」を一つの目印として選んでいます。
そして、事業者が営業努力によって商品やサービスに対する消費者の信用を積み重ねることにより、商標に「信頼がおける」「安心して買える」といったブランドイメージがついていきます。
商標は、「もの言わぬセールスマン」と表現されることもあり、商品やサービスの顔として重要な役割を担っています。
このような、商品やサービスに付ける「マーク」や「ネーミング」を財産として守るのが「商標権」という知的財産権です。
引用元 http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/chizai08.htm
商標権を取得するには?
商標権を取得するためは、特許庁へ商標を出願して商標登録を受けることが必要です。
商標登録を受けないまま商標を使用している場合、先に他社が同じような商標の登録を受けていれば、その他社の商標権の侵害にあたる可能性があります。
また、商標を先に使用していたとしても、その商標が、自社の商品やサービスを表すものとして需要者に広く知られているといった事情がなければ、商標権の侵害にあたる可能性がありますので注意が必要です。
引用元 http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/chizai08.htm
商標登録の効果とは?
審査の結果、登録査定となった場合は、その後、一定期間内に登録料を納付すると、商標登録原簿に設定の登録がなされ、商標権が発生します。
商標登録がなされると、権利者は、指定商品又は指定役務について登録商標を独占的に使用できるようになります。
また、第三者が指定商品又は指定役務と同一の商品又は役務に自己の登録商標と類似する商標を使用することや、第三者が指定商品又は指定役務と類似する商品又は役務に自己の登録商標と同一又は類似の商標を使用することを排除することができます。
商標権は、日本全国に効力が及ぶ権利です(外国には及びませんので、外国で事業を行う場合は、その国での権利を取得することが大切です)。
権利を侵害する者に対しては、侵害行為の差し止め、損害賠償等を請求できます。
引用元 http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/chizai08.htm
商標登録にかかる費用とは
商標関係
改定後 | ||
設定登録料(10年分)(商標法第40条第1項) |
区分数×37,600円 |
|
---|---|---|
設定登録料(分割納付)(商標法第41条の2第1項) |
区分数×21,900円 |
|
更新登録料(10年分)(商標法第40条第2項) |
区分数×48,500円 |
|
更新登録料(分割納付)(商標法第41条の2第7項) | 区分数×28,300円 | |
防護標章設定登録料(商標法第65条の7第1項) | 区分数×37,600円 | |
防護標章更新登録料(商標法第65条の7第2項) |
区分数×41,800円 |
引用 https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/fy27_ryoukinkaitei.htm
実際に上記を見て頂いても「区分数」って何?と疑問を持たれるはずです。
区分数とは?
まず区分とは何でしょうか?
「区分」とは、商品・役務を一定の基準によってカテゴリー分けしたもので、第1類~第45類まであります。
商標法施行令第2条において規定する別表(政令別表)
第 1 類 | 工業用、科学用又は農業用の化学品 | 工業用、科学用、写真用、農業用、園芸用及び林業用の化学品; 未加工人造樹脂、未加工プラスチック; 肥料; 消火剤; 焼戻し剤及びはんだ付け剤; 食品保存用化学剤; なめし剤; 工業用接着剤 |
第 2 類 | 塗料、着色料及び腐食の防止用の調整品 | ペイント、ワニス、ラッカー; 防錆剤及び木材保存剤; 着色剤; 媒染剤; 未加工天然樹脂; 塗装用、装飾用、印刷用及び美術用の金属箔及び金属粉. |
第 3 類 | 洗浄剤及び化粧品 | 漂白剤その他の洗濯に用いる物質; 洗浄剤、つや出し剤、擦り磨き剤及び研磨剤; せっけん(医療用のものを除く。); 香料類及び香水類、精油、化粧品(医療用のものを除く。)、ヘアローション(医療用のものを除く。); 歯磨き(医療用のものを除く。). |
第 4 類 | 工業用油、工業用油脂、燃料及び光剤 | 工業用の油及び油脂; 潤滑剤; 塵埃吸収剤、塵埃湿潤剤及び塵埃吸着剤; 燃料(原動機用燃料を含む。)及びイルミナント; 照明用のろうそく及び灯芯. |
第 5 類 | 薬剤 | 医療用薬剤、医療用剤及び獣医科用剤; 医療用の衛生剤; 食餌療法用食品・飲料・薬剤(獣医科用のものを含む。)、乳児用食品; 人用栄養補助食品・動物用の栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。); 膏薬、包帯類; 歯科用充てん材料、歯科用ワックス; 消毒剤; 有害動物駆除剤; 殺菌剤、除草剤. |
第 6 類 | 卑金属及びその製品 | 金属及びその合金、鉱石; 建築用及び構築用の金属製専用材料; 運搬可能な金属製建築物; 金属から成る電気用でないケーブル及びワイヤ; 小型金属製品; 貯蔵用又は輸送用金属製コンテナ; 金庫. |
第 7 類 | 加工機械、原動機(陸上の乗物用のものを除く。)その他の機械 | 機械及び工作機械; 原動機(陸上の乗物用のものを除く。); 機械用の継手及び伝導装置の構成部品(陸上の乗物用のものを除く。); 農業用器具(手動式のものを除く。); ふ卵器; 自動販売機. |
第 8 類 | 手動工具 | 手持ちの工具及び器具(手動式のもの); 刃物類; 携帯用武器; かみそり. |
第 9 類 | 科学用、航海用、測量用、写真用、音響用、映像用、計量用、信号用、検査 用、救命用、教育用、計算用又は情報処理用の機械器具、光学式の機械器具 及び電気の伝導用、電気回路の開閉用、変圧用、蓄電用、電圧調整用又は電 気制御用の機械器具 |
科学用、航海用、測量用、写真用、映画用、光学用、計量用、測定用、信号用、検査(監視)用、救命用及び教育用の機 器; 電気の伝導用、開閉用、変圧用、蓄電用、調整用又は制御用の機械器具; 音響又は映像の記録用、送信用又は再生用の装置; 磁気データ記憶媒体、記録用又は記録済みのディスク; コンパクトディスク、DVD及びその他デジタル記録媒体; 硬貨作動式機械用の始動装置; 金銭登録機、計算機、データ処理装置、コンピュータ; コンピュータソフトウェア; 消火器. |
第 10 類 | 医療用機械器具及び医療用品 | 外科用、内科用、歯科用及び獣医科用の機器; 義肢、義眼及び義歯; 整形外科用品; 縫合用材料; 身体障害者用の治療及び補助装置; マッサージ機器; 乳幼児のほ乳用機器及び器具. |
第 11 類 | 照明用、加熱用、蒸気発生用、調理用、冷却用、乾燥用、換気用、給水用又 は衛生用の装置 |
照明用、暖房用、蒸気発生用、調理用、冷却用、乾燥用、換気用、給水用及び衛生用の装置. |
第 12 類 | 乗物その他移動用の装置 | 乗物; 陸上、空中又は水上の移動用の装置. |
第 13 類 | 火器及び火工品 | 火器; 銃砲弾及び発射体; 火薬類; 花火. |
第 14 類 | 貴金属、貴金属製品であって他の類に属しないもの、宝飾品及び時計 | 貴金属及びその合金; 宝飾品、宝玉、宝玉の原石及び半貴石; 計時用具. |
第 15 類 | 楽器 | 楽器. |
第 16 類 | 紙、紙製品及び事務用品 | 紙及び厚紙; 印刷物; 製本用材料; 写真; 文房具及び事務用品(家具を除く。); 文房具としての又は家庭用の接着剤; 美術・製図・デッサン用具; 絵筆及び塗装用ブラシ; 教材; 包装用プラスチック製のシート、フィルム及び袋; 活字、印刷用ブロック. |
第 17 類 | 電気絶縁用、断熱用又は防音用の材料及び材料用のプラスチック | 未加工又は半加工のゴム、グタペルカ、ガム、石綿、雲母及びこれらの材料の代用品; 製造用に押出成形されたプラスチック及び樹脂; 詰物用、止具用及び絶縁用の材料; 金属製でないフレキシブル管、チューブ及びホース |
第 18 類 | 革及びその模造品、旅行用品並びに馬具 | 革及び人工皮革; 獣皮; 旅行かばん及びキャリーバッグ; 傘及び日傘; つえ; むち、馬具; 動物用首輪、引きひも及び被服. |
第 19 類 | 金属製でない建築材料 | 金属製でない建築材料; 金属製でない建築用硬質管; アスファルト、ピッチ及び瀝青; 金属製でない運搬可能な建築物; 金属製でないモニュメント. |
第 20 類 | 家具及びプラスチック製品であって他の類に属しないもの | 家具、鏡、額縁; 貯蔵用又は輸送用コンテナ(金属製のものを除く。); 未加工又は半加工の骨、角、鯨のひげ、真珠母; 貝殻; 海泡石; こはく. |
第 21 類 | 家庭用又は台所用の手動式の器具、化粧用具、ガラス製品及び磁器製品 | 家庭用又は台所用の器具及び容器; くし及びスポンジ; ブラシ(絵筆及び塗装用ブラシを除く。); ブラシ製造用材料; 清浄用具; 未加工又は半加工のガラス(建築用ガラスを除く。); ガラス製品、磁器製品及び陶器製品であって他の類に属しないもの. |
第 22 類 | ロープ製品、帆布製品、詰物用の材料及び織物用の原料繊維 | ロープ及びひも; 網; テント及びターポリン; 織物製又は合成繊維製オーニング; 帆; ばら荷の輸送用及び貯蔵用の袋; 詰物用材料(紙製、厚紙製、ゴム製又はプラスチック製のものを除く。); 織物用の未加工繊維及びその代用品. |
第 23 類 | 織物用の糸 | 織物用糸. |
第 24 類 | 織物及び家庭用の織物製カバー | 織物及び織物の代用品; 家庭用リネン製品; 織物製又はプラスチック製のカーテン. |
第 25 類 | 被服及び履物 | 被服、履物、帽子. |
第 26 類 | 裁縫用品 | レース及び刺しゅう布、リボン及び組ひも; ボタン、ホック、ピン及び針; 造花; 髪飾り; かつら. |
第 27 類 | 床敷物及び織物製でない壁掛け | じゅうたん、ラグ、マット、リノリウム製敷物その他の床用敷物; 壁掛け(織物製でないもの). |
第 28 類 | がん具、遊戯用具及び運動用具 | ゲーム用具及びおもちゃ; テレビゲーム機; 体操用具及び運動用具; クリスマスツリー用装飾品 |
第 29 類 | 動物性の食品及び加工した野菜その他の食用園芸作物 | 食肉、魚、家禽肉及び食用鳥獣肉; 肉エキス; 保存処理、冷凍、乾燥処理及び調理をした果実及び野菜; ゼリー、ジャム、コンポート; 卵; ミルク及び乳製品; 食用油脂. |
第 30 類 | 加工した植物性の食品(他の類に属するものを除く。)及び調味料 | コーヒー、茶、ココア及び代用コーヒー; 米; タピオカ及びサゴ; 穀粉及び穀物からなる加工品; パン、ペストリー(生地)及び菓子; 氷菓; 砂糖、はちみつ、糖みつ; 酵母、ベーキングパウダー; 食塩; マスタード; 食酢、ソース(調味料); 香辛料; 氷. |
第 31 類 | 加工していない陸産物、生きている動植物及び飼料 | 未加工の農業、水産養殖業、園芸及び林業の生産物; 生及び半加工の穀物及び種子; 生鮮の果実及び野菜、生鮮のハーブ; 自然の植物及び花; 球根、苗及び種まき用の種子; 生きている動物; 動物用飼料及び飲料; 麦芽. |
第 32 類 | アルコールを含有しない飲料及びビール | ビール; ミネラルウォーター、炭酸水及びその他のアルコールを含有しない飲料; 果実飲料; シロップその他の飲料製造用調製品. |
第 33 類 | ビールを除くアルコール飲料 | アルコール飲料(ビールを除く。) |
第 34 類 | たばこ、喫煙用具及びマッチ | たばこ; 喫煙用具; マッチ. |
第 35 類 | 広告、事業の管理又は運営、事務処理及び小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供 | 広告; 事業の管理; 事業の運営; 事務処理. |
第 36 類 | 金融、保険及び不動産の取引 | 保険; 財政業務; 金融業務; 不動産業務. |
第 37 類 | 建設、設置工事及び修理 | 建築物の建設; 修理; 取付けサービス. |
第 38 類 | 電気通信 | 電気通信 |
第 39 類 | 輸送、こん包及び保管並びに旅行の手配 | 輸送; 物品のこん包及び保管; 旅行の手配. |
第 40 類 | 物品の加工その他の処理 | 材料処理. |
第 41 類 | 教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動 | 教育; 訓練の提供; 娯楽; スポーツ及び文化活動. |
第 42 類 | 科学技術又は産業に関する調査研究及び設計並びに電子計算機又はソフトウ ェアの設計及び開発 |
科学的及び技術的サービス並びにこれらに関する調査及び設計; 工業上の分析及び調査; コンピュータのハードウェア及びソフトウェアの設計及び開発. |
第 43 類 | 飲食物の提供及び宿泊施設の提供 | 飲食物の提供; 一時宿泊施設の提供. |
第 44 類 | 医療、動物の治療、人又は動物に関する衛生及び美容並びに農業、園芸又は 林業に係る役務 |
医療サービス; 獣医サービス; 人又は動物に関する衛生及び美容; 農業、園芸及び林業サービス |
第 45 類 | 冠婚葬祭に係る役務その他の個人の需要に応じて提供する役務(他の類に属 するものを除く。)、警備及び法律事務 |
法律業務; 有形財産及び個人の身体的保護のためのセキュリティサービス; 個々の需要に応じて、他人が提供する人的及び社会的サービス. |
引用 http://www.jpo.go.jp/seido/s_shouhyou/chizai08.htm
区分を調べるには?
区分に関しては特許庁ホームページや特許事務所などの商標登録の専門家にご相談頂いたほうが安心かと思います。
また類似商品を参考にしてみるのも良いでしょう。
類似商品を参考にしよう
特許情報プラットホーム https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage
上記サイトより類似商品を検索して、どの区分で手続きをしているか参考にしてみてください。
商標登録の2つの注意点
更新が必要です!
商標は更新が必要となります。
更新の通知はおよそ6ヶ月前に届きます。※代理人がいる場合は代理人宛に届きます。
更新登録の手続は、商標権の存続期間の満了前6月から満了の日まで、又は、満了の日後6月以内にしなければなりません。
なお後者の場合、 登録料に加え同額の割増登録料が必要となりますので注意が必要です。
ライバルに使用されたくない類似商標も登録しよう!
商標は自分や自社でしようする商標を登録するだけではなく、ライバルに商標を取られたらビジネスに影響が出そうな商標は押さえてしまいましょう。
例 自転車業界 ⇒ 自転車王 など
登録費用はかかりますが、登録した商標は使用しなくても事前に取る事をお勧めします。
またその際一緒にドメインも取得しておきましょう。
商標とドメインを先に押さえてしまうことで、ライバルは類似のサービスができなくなります。
まとめ
商標登録は費用も手間もかかりますが、ネーミングはビジネスにとってとても大切なものであり、売れ方も大きく変わります。
その権利を確保するために商標登録があります。
新しい事業やサービスを計画したら、平行して商標登録の準備をしておきましょう。