【仕事力アップ】仕事がグンと効率化するマニュアルの作り方
「マニュアルは生き物です。育てなくては行けません!」と言われたらどうしますか?
「何を言っているの??」と言われてしまいそうですが、マニュアルは生き物なんです!
生き物であるマニュアルは、きちんと育てて作り上げて行かないといけません。
現在も会社に必ず何かしらのマニュアルがあるかと思いますが、新入社員もベテラン社員も、何かわからないことがあればまずマニュアルをチェックしようと自然と思いつくのではないでしょうか。
マニュアルは私たちのわからない事を教えてくれるだけでなく、仕事を正確に安定したクオリティで、かつ最短時間で終らせてくれる重要なアイテムです。
今すぐ会社にあるマニュアルに息を吹き込み、一緒に育てましょう!
マニュアルとは?
マニュアルとは「取扱説明書や手引書」のことです。
ある物や事柄について使用方法をわかりやすく説明・解説したものです。
会社によっては
- 部署ごと
- 部門ごと
- 業務ごと
など会社によって様々な分類でマニュアルを作成しているかと思います。
マニュアルの作り方については様々な方法があるかと思いますが、会社で最大限にマニュアルが活用されていれば、そのマニュアル作りは成功していると言えると思います。
マニュアルの必要性
「そもそも何でマニュアルが必要なの?仕事のやり方は頭の中に入っているから全然問題ないよ。」
と言われる事もあります。
でも本当にそうでしょうか。
必要性その1 仕事のクオリティが安定する
同じスタッフがずっと同じ仕事をする場合もありますが、スタッフには突然の退職や社内の異動などはつきものです。
違うスタッフが業務をする可能性がある場合は、マニュアルがあれば常に同じクオリティの仕事が仕上がります。
スタッフの能力も様々です。向き不向きもあるでしょう。
しかし、マニュアルがあれば能力・向き不向きに関係なく、同じクオリティの仕事が仕上がります。
クオリティのバラつきは、お客様にご迷惑をかける原因にもなり、最後には会社の信頼をも失います。
どの担当者でも安心して仕事を任せられる会社があったら、ずっと取引したいと思いませんか?
担当者が変わった途端、仕事が雑になったらすぐに取引をやめたいと思いませんか?
いつどの瞬間にも同じクオリティの仕事をするためにマニュアルは必要です。
必要性その2 人に仕事がつかない
先ほど、「そもそも何でマニュアルが必要なの?仕事のやり方は頭の中に入っているから全然問題ないよ。」
という意見があるという事をお伝えしましたが、これはとても危険なんです。
どこが危険かおわかりですか?
そうです。特定のスタッフの「頭の中に入ってしまっている」という事です。
もし仕事が頭の中に入っているスタッフが、急に来なくなったらどうなりますか?
その仕事がまったくできなくなってしまいます。
もし仕事が頭の中に入っているスタッフが「辞めたい」なんて言ってきたらどうしますか?
何とか気持ちをなだめて退職をしないで欲しいとお願いするしかなくなってしまいます。
社長であるあなたが、社員の顔色を見ながら仕事をするなんて、そんな状況はおかしくないでしょうか。
仕事は一定の社員の「頭の中」に入れないでください。
人に仕事をつけるのではなく、仕事に人をつけるためにもマニュアルは必要です。
必要性3 最短時間で仕事ができる
マニュアルがあれば、仕事の方法を調べたり、誰かに聞くという時間が不要になります。
いくらネットがあり、情報を検索できるとしてもわからないことをゼロから調べるというのは時間も労力も使います。
時間は無限にあるわけではありません。勤務時間も決まっていますし、できれば残業もしたくないはずです。
決まった時間内にできるだけたくさんの仕事をこなし、そしてクオリティの高い仕事をするにはマニュアルが必要なのです。
マニュアルの作り方4つの注意点
注意点1 作る事が目的にならないように
マニュアルは作る事が目的ではありません。運用し、業務がスムーズに進む事が重要です。
しかしマニュアルを作った担当者は、マニュアル作りをしているうちにマニュアルを作り上げる事が目的となってしまいます。
- 文字量が多くなる
- イラストなど過剰に入れる
などの凝りすぎたマニュアルを作ってしまうことがあります。
先ほども申しましたようにマニュアルは「誰が見てもすぐに作業ができ、完成させられる」ことが目的です。
誰かに公開するものではなく、社内で使用するものです。
なるべく時間をかけずシンプルなマニュアルを作りましょう。
注意点2 マニュアルはすぐに手に取れるように
作成したマニュアルはデジタル化して共有をすれば、どこからでも誰でも見られる状態を作り出せます。
しかし
- ログインする
- パスワードを入れる
- フォルダの中からマニュアルを探す
など、最終アクセスまでの動作が多くなると、マニュアルにたどり着く前に自分のやり方で作業を終えようとしてしまいます。
デジタル化する場合はすぐにアクセスできる方法を考えてください。
基本は紙などのアナログでの運用をおすすめします。
急いでマニュアルを探しているときは、PCを立ち上げて、ログインしてと言った作業さえ、イライラの元となります。
マニュアルを探すためにかける時間は無駄そのものです。
誰でも簡単に利用できるような場所や方法で保管し、すぐに取り出せるようにしてください。
注意点3 マニュアルを増やしすぎない
何でもマニュアル化してしまい、マニュアルの数が増えてしまうとマニュアルを探し出すことが難しくなってしまいます。
マニュアルを探すためのマニュアルが必要になってしまう状況は本末転倒です。
マニュアルは誰でも理解でき、実行できる事が重要ですが、それ以上に誰でもすぐに目的のマニュアルが見つけられないと意味がありません。
マニュアル化を始めると、アレもコレもマニュアル化しようと考えてしまいます。
マニュアルを作る前に
- 本当にマニュアルが必要か?
- マニュアルが必要な業務か?
を考えましょう。マニュアル作りは競争ではありません。
数多く作る事ではなく、運用しやすいマニュアルを作りましょう。
注意点4 作ったら育て続けるために点検日を決める
マニュアルを作ったら満足してしまい、活用する事を忘れてしまう事もあります。
また最初はマニュアルを見ながら作業をしていても、そのうちマニュアルを見なくても作業できるようになり、自分なりのやり方が定着してマニュアルから少しずつ離れてしまうこともあります。
マニュアルは作ったら終わりではなく、育てなくてはいけません。
その時代、その時の社内環境で効率の良いやり方が変わって行きます。
マニュアルはバージョンアップをしていつの時代にも適した内容に変更しなくてはいけません。
いつの間にか人が入れ替わり、やり方も変わっているのにマニュアルだけ置いてけぼりにならないようにいつでも気にかけてあげましょう。
しかし、日常業務が忙しくなり時間がなくなると、マニュアルを育てる事はどんどん後回しにされてしまいます。
責任者がその都度更新するといった事にプラスして「毎月第◯曜日マニュアル報告会」のようなイベントを設定して、社内できちんとマニュアルに向かい合う時間を作りましょう。
マニュアルの作り方4つのポイント
ポイント1 最初にシンプル化をするためにルールを見直そう
マニュアルを作る前に今やっている流れを見直して、極力シンプルにしてからマニュアル作りをしてください。
複雑な事はマニュアル化しても意味がありません。
「誰が見てもすぐに作業ができ、完成させられる」というのがマニュアルの本来の姿です。
まず作業をシンプルに無駄を省いてからマニュアル作りを始めましょう。
複雑な内容では誰も実践できません。
また無駄な動作を洗い出す事で、仕事そのものが効率化されます。
無駄な作業は無駄な時間を作り出します。徹底的に省きましょう。
ポイント2 マニュアルは3ステップ以内でまとめる
長いマニュアルは読むのが大変です。
すぐに理解できるように3ステップで完成できるようなマニュアル作りを目指しましょう。
細かい作業は補足資料をつけるなど、必要なときに見られるようにしておき、作業はステップ化して流れのままに行えば作業が完了できるようにまとめましょう。
3ステップ化を目指す事で、当たり前に行っていた業務のフローが最小化され、時間もコストも削減できます。
今のやり方が当たり前で正しいという考えは一度捨てて、新たな気持ちで流れを見直してみましょう。
ポイント3 教えてもらった人がマニュアルを作る
「それって逆じゃないの?」と言われそうですが、逆ではありません。
教える人が作るのではなく、教わった人が責任もって作りましょう。
そして教わった人は一度自分が学んだ事を社内で報告する場を設けてください。
それにより
- より理解度が深まる
- 理解していない点が浮かび上がる
と更に改善ができます。
知識はインプットよりもアウトプットする時に一番身に付きます。
詳しくは、「インプットだけはNG!アウトプットの重要性と具体的な方法」をご覧ください。
そして身に付くだけでなく、マニュアルが更にバージョンアップでき、常に精度の高いマニュアルが維持できます。
ポイント4 チェックシートを用意しよう
マニュアルは読みながら実行しても、何故か失敗してしまう事があります。
人は自分の都合の良いように読み進めてしまうことがあったり、また仕事に慣れてしまうと読み飛ばしてしまったりするようになります。
だからこそマニュアルの内容が実行できているかを確認するためにチェックシートを用意してください。
チェックシートを使用する事で、
- マニュアルの作業内容漏れがなくなる
- 過去の仕事履歴となる
- 使いやすい
とうメリットがあります。
長々と文章で書いてあるより、チェックシートに「トイレの窓のカギを閉める」「机の上を水拭きする」など書いてあればすぐに行動に移す事ができます。
当たり前のことでも、記憶に頼ってしまうといつか漏れが出てしまいます。
毎回チェックシートを使う事で記憶に頼る事無く、正確な仕事を行う事ができます。
まとめ
現在進行形で使用しているマニュアルを洗い出してください。
きちんと使っているマニュアルと、机の奥の奥で保管しているマニュアルがあると思います。
机の奥の奥のマニュアルは、いつか日の当たる場所に出てくる事を夢見ているかもしれません。
マニュアルは作っただけで終わりではなく、利用されて初めて一人前のマニュアルとなります。
マニュアルを作るとなると面倒くさいな…、と思う方も多いかもしれませんが、あたなの仕事を助けてくれる重要なアイテムです。
マニュアルとチェックリストを作り、そしてマニュアルを日々育ててみましょう!