USPとは?強みを直感的に明らかにするプロの方法を伝授!
USP(ユニーク・セリング・プロポジション)とは、Unique Selling Propositionの略で、日本語に訳すと「独自の販売提案」という意味になります。
自社の強みを明らかにするためのフレームワークは他にも
- STP分析
- SWOT分析
- ブルーオーシャン戦略
- ポジショニングマップ
- コアコンピタンス
などいろいろありますが、USPで「独自の販売提案」を追求するメリットは何でしょうか?
また具体的に考えていくにはどうしたらよいのでしょうか?大丈夫です!この記事を読めばすべて分かります。
Contents
USPとは会社が元々持っている強みを明らかにする手法です
ライバルに打ち勝つための独自の強みを追求するには、
- STP分析やポジショニングマップのようにこれから強みを新しく獲得していく時に有効なフレームワーク
- 既に持っている強みを明確に言語化して認識する方法
の2つがあります。
USPを考えるときにまず大切なのは、自社が持っている強みを再発見しようという方向に目を向けることです。
そのため、USPは自社の強みをとことん自問自答することが大切となります。
USPは自社の強みを繰り返し自問自答することで明らかになる
自問自答することで実際に自社の強みを明らかにするプロセスを実際に見てみましょう。
実際に見てみようPART1
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる ⇒ 「創業50年の老舗工務店です」
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける ⇒ 「・・・・・・」
この時答えに詰まってしまったら「老舗」というのはUSPになりません。
ここでUSPは「独自の販売提案」だということを思い起こしましょう。老舗であることは確かにライバルと違う点です。
しかし、それが「販売の提案」に結びつきません。販売はお客様あってのものです。
つまり老舗とは
- 他のライバルに比べて社歴が長い
- 業界で存在感がある
という独自性にはなっていても、そんなことは実際に販売する相手のお客さんには余り関係がないからです。
実際に見てみようPART2
もうひとつやってみましょう。
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる ⇒ 「工務店として技術が高いです」
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける ⇒ 「・・・・・・」
今度は、老舗工務店よりは「・・・・・・」の部分にいろいろな言葉が浮かぶかもしれません。
ただしその時気をつけなければいけないのは、やはりその強みがお客様のベネフィットに響いてくるかどうかです。
専門用語を使って、「○○の仕上げではどこにも負けない」と言っても、それがお客さんに伝わらなければ、まだUSPとはいえないのです。なぜならUSPとは「お客様に対する販売の提案の独自性」だからです。
先程はライバル目線で「老舗だ!」と言ってしまいましたが、今度はエンジニア目線で「技術がすごいぞ!」と言ってしまっています。
お客様目線にならないかぎり、いくら自問自答を繰り返してもUSPは出てこないことがお分かりいただけたと思います。
USPはコピーライターの発想で追求するとお客様目線になる!
今見てきたように、単に自社の強みについて問いかけを繰り返しても袋小路に陥ってしまうことが多いです。
ですので、USPを解説した本や記事はその具体的な方法についてはなんとなくお茶を濁して済ませてしまっているものもたくさんあります。
ここでは、お客様目線でUSPを追求するためのすぐに使える有効な方法を教えます。
それはプロのコピーライターになったつもりで自社の強みをキャッチフレーズ的に把握していく方法です。
コピーライターがコピーを考えるときは、その製品やサービスが持っている特徴を《お客様目線で》短い言葉で表現します。このパターンにそってUSPを追求していくと視界がどんどん明るくなっていくことを実感できます。
では、実際にプロのコピーライターになったつもりで、自社の特徴を○○に入れてみましょう。
思いもかけなかった自社の価値、USPが見えてくるはずです。□□□には自社の製品、サービス名を具体的に入れて口に出してつぶやいてみましょう。
新規性を発見するコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- ○○の常識を変える□□□!
- 一年先を行く○○を実現した□□□!
(○○の例:安全性、基礎化粧品、仕上がり)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「末永く満足して使っていただけます」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
お客様の潜在ニーズを刺激するコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- ○○しようと思ったら□□□を試してみませんか?
- ○○に気を使う人ならみんなこっそり使っている□□□
(○○の例:節約、音の良さ、健康生活)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「ずっとやりたいと思っていたことが今こそこの製品(サービス)で叶います」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
数字を前面に出すコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- 9割の人が認めた□□□の○○
- ○○100倍!□□□
(○○の例:高級感、面倒見の良さ、アフターサービスのきめ細かさ)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「買って損したという人はいません。買って得したという人ばかりです」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
お得感をアピールするコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- □□□なら○○大サービス
- ○○が完全無料なのは□□□だけ
(の例:消耗品、設置、取り付け、見積もり)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「こんなにお得な製品は他にありません」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
ポジショニングを際立たさせるコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- ○○なら無敵の□□□
- 業界オンリーワン宣言!□□□の○○
(○○の例:素早い対応、安心感、リピーター満足度)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「誰もが認めている製品、サービスの満足感が手に入ります」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
感情にフィットするコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- ○○にやっと巡り会える□□□
- □□□の○○を知ったらもう手放せない
(○○の例:リラックスのひととき、本当の贅沢)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「あなたの希望をかなえられるのはこの製品だけです」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
こだわり感を訴求するコピー
自分の会社の強みで最初に思いつくことを言葉にしてみる
- 探していたのは□□□の○○
- ○○でご指名ナンバーワンの□□
(○○の例:耐久性、わかりやすさ)
だから何?お客様にどんなメリットがあるの?と自分で問いかける
「他社製品に満足できなかったあなたもこれなら満足できます」
「・・・・・・」(アイディアが続く限り答えを出しましょう)
それぞれ、できるだけ自問自答を繰り返すのがベストです。
ここにあげた14パターンのパターンに当てはめるだけで、お客様目線で自社の商品の強みが出て来ますので、ぜひ頑張ってみましょう。
まとめ
いかがでしたか?USPを使った差別化の特徴は、最初に直感的に繰り返し自社の強みを掘り下げていき、最終的にその直感をお客様に受け入れられるように客観的に表現することにあります。
とはいえ、何の方針もなく自問自答を繰り返してもなかなかむずかしいものがあります。
そんなときはプロのコピーライターを真似て、自社にフィットする強みをキャッチフレーズとして確かめていくことをおすすめします。